映画を観ていると旅をしているような感覚になることがある。
ストーリーの始まりから紆余曲折あってラストシーン手前ともなると
「ああ、遠くまで来たな」という感情が心に満ちたりする。
この感じ、旅に出て、見たい景色と出会えた時とよく似ているな、と思う。
自分にとって映画(物語全般と言ってもいいかもしれない)は旅に出ることと同義なのだ。
はじめて見る風景に感動し、そこで活躍する人々に感銘を受け、待ち受けるハプニングに興奮する。
それらを(疑似)体験して到達した結末が「旅」を感じさせる大きな要因なのだろう。
だからなのか、物語のネタバレ等にあまりこだわらない質である。
結末だけ知ったところで、そこに至るまでの流れが理解できなければ意味はない。
だからこそ、ネタバレされようが気になる物語を追いかけるのだ。
目的地の決まった旅をするように。
そしてこう思うのだ。
「ああ、遠くまで来たな」と。