演劇モノ

演劇をテーマにしたドラマやアニメの場合、演者の力量を超える演技力を見せるのは可能なのだろうか、という疑問。

例えば、何度も映像化されている名作演劇漫画「ガラスの仮面」において、色々な役者・声優の方が天才演者たる北島マヤを演じたいたわけだが、果たしてそれはマヤが卓越した演技力で観客を感動させたように、マヤの中の人たちは視聴者を感動させたのだろうか。

実際のところ現実世界の中の人たちの演技力だけでマヤの実力を再現することは無理だろう(そもそもフィクションだし)。では、その凄い演技力をどう演出するのかが演劇モノの面白さのキモになるはずだ。

ただ単に光線的(オーラ的でもいい)エフェクト飛ばして客席を魅了!なんていう単純なものもアリではあるが、それではあまりにも安易すぎる。「アイカツ!」なら許されるが本気の演劇モノではギャグにしかならない(「アイカツ!」が不真面目だというわけではないです。あれは最高のアイドルモノです)。

「これこそが観客の心を動かす演出です」というのを多くの人が納得して受け取れる演出プランでないと作品全体が上滑りになってしまう。果たして作り手にそこまでの覚悟があるのかどうか。なんてことを大スターなやつを見るたびに考えてしまう。