「エブリシング~」を観に行ったよ

そろそろ行かねば終わってしまう、と察したので日曜朝一の回へ。

様々な問題を抱える主人公に降りかかる理不尽な世界救済バトル。

戦いのカギは並行世界にいる自分から受け取る特殊能力。

能力を駆使し、文字通りすべての世界を無に帰す混沌の王と戦わなければならないが…というのが大筋。

自分の選択によって増える並行世界。そこから力を得るには「ばかばかしい事をすること」「ばかばかしさのレベルが高いほどより強力な力を手に入れる」ことができる。

今とは違う選択をした世界に近づくには、多くのエネルギーが必要で、そのエネルギーを作り出すのがばかばかしい行為なのだろう。定まった人生を大きく変えるにはばかばかしいと思われるようなこともしなければならないと考えると納得だ。

並行世界届いた力は頭に取り付けた端末よりインストールされる。能力を得る際、主人公は同時進行でそこで生きる「違う選択をした自分」の姿を見、憧れ、引き寄せられそうになる。

しかし最終的には、今の自分の生を選ぶ。あらゆる並行世界の自分を見続けた結果、そこに至った。

数多くの選択の最先端にいるこの状況は確かに最高の人生とは言えない。それでも絶望するほど悪くない、と悟った、と個人的には考えている。

これは自分たちも同じことだ。

あの時、ああしたら、こうしたら、と思うことはよくある。特に黄昏おじさんとなった今ではなおさらだ。

混沌の王が生み出した「ブラックホール・ベーグル」のような思いにも駆られたことだって2度や3度じゃない。それでも、生きてみたら「案外悪くないよ」と思える。

この「悪くない」を続けていくために明日からもまた考え、行動していくのだ。

そんな気分になる映画だった。

 

※雑記の雑記

並行世界からの情報インストールの仕方が「シュタインズ・ゲート」のDメールみたいだな、とちょっと思った。

あと中盤のバトルシーン(敵も様々な能力をインストールして襲ってくる)はジョジョのスタンドバトルのような印象を受けた。ジョジョを実写にしたらああなるんじゃないかな、と夢想し…あれ?